雨が降っても

 昨日は朝から激しい雨が降っていた。僕が母のお腹から出てきた日も雨だったらしい。そして生まれてからの幾つかの節目の行事の時に雨が降るものだから、なぜか僕はいわゆる雨男になっていた。それが関係しているのかどうかは分からないけど、雨はあまり好きではない。傘をさしていても足元はすぐに濡れてしまうから。雨が降ってくる方向がずっと真上からだったら少しはマシなのかもしれないけど、大抵はそうならない。でも雨が上がって太陽の光が射した時の風景は嫌いじゃない。

 今日は何だか脚のスネの筋肉が痛い。いつもと違うことをした覚えはない。慌てていたのではないけど、妻の陣痛が来て病院に向かう最中に無意識に力が入っていたのかもしれない。それとも息子が生まれる前と後に北澤八幡宮に合計2回行ったのが響いたのかもしれない。しかも雨降りでサンダルだったから余計に脚が疲れたんだろう。でも2人が無事ならと、決して近いとは言えない距離を歩いたのだから、脚の筋肉痛は願いが通じた証かもしれない。昨日病院に行って必要な物を届けた時に話し込んでしまって看護師の方に注意されたので、今日も出掛けたがすぐに退散して帰って来た。

 結構前に、育児休暇の取得について会社に相談したことを書いたことがある。男性が育児休暇の取得を希望していることを「勇気のいること」と言われたことに対する違和感は今も感じ続けている。結果的に育児休暇自体を僕が取得することはしない。その代わりに、余らせている有給休暇を使って半月程度休みを取るつもりでいる。もちろん育児休暇自体を取得することも出来た。ただ今は在宅勤務だし、家にいる時間が長いから合間に抱っこしたりおむつを変えるくらいはきっと出来るはずだ。仕事は仕事としてやるけれども、1時間にたった数分でも息子と触れ合うことで、仕事が余計に捗ることを期待している。

 病院にいる妻は、毎日息子の写真や動画を送ってくれる。何度も見返したけど飽きることなんてない。同じ写真や動画でも、見返す度に小さな発見がある。顔のパーツが誰に似ているとか、胸やお腹の動き、手足の動き。目を瞑りながら、片方の口角を上げて爽やかに微笑んでいる。僕が同じことをやったら、ただのかっこつけのナルシストと言われてしまうかもしれない。構わない。楽しい夢でも見ているのかなぁ。その夢に僕は出て来るのだろうか。まだ顔を合わせてはいないけど、僕の夢には君が出てくる。いやもう夢の話ではないんだ。僕の長い指を、彼の小さな手のひらにそっと置いて、ギュッと握り返してくれるのを待っている。

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