ぴよログ開始

 便秘気味だった僕の息子の診察で病院に行った日に、ぴよログというアプリをiPhoneにインストールした。僕の母は子どもを産んだ病院で育児日記をもらったそうだが、僕の息子が生まれた病院ではそういったことは行っていないようだった。もらえると期待していたわけではないし、自分で記録する方法は他にもあるから構わないが。数冊の育児書やネットで調べた情報によって、分からないと思ったことの大半は解決できると思っていた。実際に解決したことも少なくはないけど、自分の息子がいつ何をして過ごしているかということだけは、どんな書籍やウェブページにも書かれていない。当たり前と言えば当たり前だが、息子の生まれた日まで遡って、時間を含めた詳細までずっと覚えておくのは僕にとっては難しい。

 子育てに関するアプリはたくさんある。育児日記のようなタイプから、予防接種のスケジュールを中心に管理できるものまで存在する。どれが一番自分達に適しているかは分からないが、レビュー数の多いものにしようと思った。完璧なアプリなどないという前提があるにしても、レビュー数が多いということは、それだけ多くの人に興味を持たれて一時的であったとしても使われたということだ。僕がダウンロードして使い出したぴよログは、アイコンがひよこのイラストになっている。個人的な好みから言えば、好きなデザインではない。ただ今回はアイコンのデザインよりも、中身を重視して使いやすいかどうかを念頭に選んだ。レビュー数も、似たような他のアプリと比べて圧倒的な印象だったのが決め手になった。

 好みではないアイコンのデザインはさておき、アプリを開いた画面自体はすっきりして見やすい。広告が常に表示されるけど、有料版にすれば非表示になるとのことだった。月額料金にして数百円ではあるが、息子が大きくなれば使わなくなるだろうし、違うアプリの方が使いやすいとなるかもしれないから、課金せずにしばらく使おうと思っている。広告自体も致命的に操作の邪魔になるわけではないから、自分の中では許容範囲内だ。Apple IDにアプリの情報が紐付けられるから、iPhoneを使い続けている身としてはありがたい。この先新しい機種に買い替えるとなった時でも、データを紛失する不安は少なくて済みそうだ。珍しいことではないが、他の人とデータを共有する機能も備わっている。妻と2人で分担しながらやっていることは、自分が記録できそうになくても妻が記録してくれればすぐに反映されるので、認識を合わせる意味でも助かっている。

 基本的な操作方法は、画面下に並んでいる項目の中から、記録したい内容を選んで時間を入力するだけ。選択肢は乳幼児の世話で考えられるほとんどの行動が網羅されていると言える。1日の中で見たい項目だけを表示させることもできるし、自分オリジナルの項目を追加することも可能になっている。僕はまだ試すほど日数が経過していないので使っていないが、記録したデータをPDFにして出力することも可能になっている。もうひとつ紹介したい機能があって、例えば子どもが眠り始めた時に『寝る』という項目を選んだとする。そして子どもが目覚めたら『起きる』の項目を本来は選ぶべきだが、再度そこで『寝る』で記録を取る。すると文字の横にびっくりマークが表示されるのだ。『寝る』もしくは『起きる』が連続することで、おかしな状態になっているよと知らせてくれる。個人的にはそれが意外と親切だなと思うポイントだった。

 記録を付け始めて今日でまだ5日目だけど、今まで記憶を頼りに1日のスケジュールを考えていたが、記録を見ながら息子の反応を見ることで彼の傾向を知ることができるようになった。生活のリズムはまだまだ安定しているとは言えないけど、少なくとも今の時点で例えば1日でどれくらい睡眠に時間を使っているとか、何回母乳を飲んでいるとか、どんなタイミングで排泄をしているかなどの関連性が分かってくる。分かったところで、一筋縄ではいかない時もあるけど、インプットした知識と記録を照らし合わせれば改善した方がいい点が浮かび上がってくる。直面している問題が完全に解決するとは言い切れないけど、こうしたらいいんじゃないかと思い付くきっかけには充分なっている。改善したいことだけではなくて、うまく行ったことも可視化される。まずは目の前の子どもの状態を知ることが、自分の外側にある情報に触れる以上に大切なことだと思った。

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