今、ここから2年目
2019年の終わり頃、ブログを書き始めたいと思い立った。プログラミングの知識がなくても始められるブログサービスがあることは知っていた。無料で始められるものもあれば、有料のものもあることが分かった。お金を払って自分の好みのドメインを取得する方法があることを知った。広告を貼り付けて、うまく行けば収益が発生することも調べればすぐに分かった。稼ぐ為に書くのではないなんて言えない。稼ぎたいから書く。稼げるくらいの文章を書いてみたいと思った。そんな文章が自分の中から出てくることを知った時はとても楽しいに違いないし、充実感を感じられると思う。大袈裟な言い方ではなくて、自分が成長しているとその時には感じられると思う。自分の中から出てくるという点で言えば、四肢を使うか声を使うか、もしくは文字を使うかの違いはあれど、いずれも表現と言える。
本屋に何度か通って、ドメインの取得方法やブログの立ち上げ方を調べてみた。1冊だけ書籍を買ってそれに倣って手順通り進めた。どうせなら2020年の元日から書き始めたいと思っていた。そうなるように事前の準備をして、最初の記事で何を書くかも考えていた。ブログを立ち上げる為にレンタルサーバーに申し込むことにした。毎月定額を支払うサービスだった。格安とは言えない値段ではあったけど、毎月の生活に負担がのし掛かるような金額でもなかった。サーバーをレンタルすることとドメインの取得は別だと思っていたら、サーバーのレンタルに付随してドメインも取得できるようになっていた。別々で手続きするよりも混乱しなくていいなと思う。いくつかドメインの候補を考えたら、第一希望から申請を始める。
ドメインは問題なく取得できて、ブログを書き始める準備を進めていたのだけど、僕が申し込んだサーバーが年末年始はサービスを停止していたようで、新規申込の場合は年明けから利用が可能になることが後から確認して分かった。元々書き始めるつもりだった元日を過ぎてしまい、そして1月も初旬が過ぎてしまっていた。僕自身が事前にもっと確認していたら、希望通り元日から始められたと思う。年末の残り数日で年が明けるような時期に申し込むことは避けるべきだった。自分以外の誰かの責任でないのは分かっているけど、月の途中から始めるのは何だか気持ちがすっきりしなかった。とは言え、また次の元旦まで待つことに意味があるとも思えなかった。最初に申し込んだレンタルサーバーとは別の会社のレンタルサーバーを申し込んで、1月20日からようやくブログを書き始めることができた。
元々申し込んでいたレンタルサーバーを辞めたことに特別な理由はない。サービス自体に大きな差があったとも思えない。別のサービスを使うことで、本来希望していた日付から書き始められなかった気持ちを切り替えたかった。ただ元日から書き始めたとしても、1年経った時にまだ書き続けているかどうかは別の問題だ。そして結果的に、1年が経った今も何とか書き続けている。最初は500文字を目標に書き始めて、慣れてきた頃には1,000文字は最低でも書くようにした。そして今は1,500文字を最低ラインにしている。500文字と言えば、読書感想文を書いていた原稿用紙1枚分よりも少し多いくらい。原稿用紙1枚を埋めるのは、僕にとって簡単なことではなかったけど、今は原稿用紙1枚分の文章を書くこと自体を難しいとは思わなくなった。1年間書き続けている成果だと思うけど、僕が冒頭書いたような感覚にはまだ至っていない。決めた文字数以上書けばそれでいいわけではないし、長くだらだらと書き連ねればいいのでもない。
他者が求めるものを提供することは、今の僕がもっとも苦手としている行為だと思っている。自己中心的な人間だとも思っているし、誰にでも優しくなれる人間でもない。それでも僕が今まで生きて、今も生き続けている時間の中で感じていることを書き続けたい。そして願わくばそれが少しでも誰かの苦悩に寄り添ったり、糧になるような言葉になれば嬉しい。もう2年目になった。まだ2年目だ。